野々市市連合町内会、株式会社石川コンピュータ・センター(以下 ICC)、西日本電信電話株式会社 北陸支店(以下NTT西日本)と株式会社シーピーユー(以下CPU)は、野々市市内において、地域コミュニケ―ションツールを活用した児童向け見守りの実証事業(以下「実証事業」という。)を2022年4月22日より開始いたします。
1.実証事業開始に至った背景
近年、子どもが巻き込まれる事故や犯罪が目立つなか、地域コミュニティの弱体化や共働き世帯の増加により、有事の際にすぐに対応できないなど発見が遅れる場合も多く、これに対する子ども本人とその家族の不安解消が地域課題となっています。こうした背景を踏まえ、電子回覧板等の機能を有した地域コミュニケーションツールによる連絡網と、GPS端末を連携させた子ども見守りの仕組みによる地域ぐるみで子どもを見守る環境を構築し、その有効性等評価を行うため、野々市市内をモデル地区として実証事業を実施するに至りました。
▲ 本実証事業のイメージ
2.実証事業の概要
市内小学生1年生~3年生(約20名)に専用のGPS端末を渡します。GPS端末と連動した専用アプリケーションにより、登下校時における子どもの位置情報をリアルタイムに把握することができるようになります。専用アプリケーションでは交通事故や犯罪等が多発している危険エリアを設定することができ、設定した危険エリアに子どもが侵入すると保護者(見守る側)に通知します。また子どもがGPS端末の中心ボタンを長押しすることで保護者(見守る側)に通知することができます。これらの通知を受けた保護者(見守る側)は、子どもの居場所を確認し、近くにいる支援員に対し、地域コミュニケ―ションツールを活用した支援要請を行うことで、いち早く子どもの元へ駆け付けることができるようになります。
本実証事業により、ICTを活用した地域コミュニティと子ども見守りの融合による見守り活動の有効性の評価を行うとともに更なる課題の抽出を行います。
なお、本実証事業では、CPU提供の地域ICTプラットフォームサービス「結ネット」※1と、GPS端末を用いた子ども見守りサービス「goo of things いまここ」(NTTレゾナント株式会社提供)※2を利用します。ICC、NTT西日本は、ICTを活用した見守りソリューションのノウハウをもとに、全体企画、管理を行っています。
3.今後について
野々市市連合町内会
実証事業を通して、地域コミュニティと子ども見守りにおけるICT活用の有効性について検討し、子どもの見守りにおけるICT活用を加速・拡大させることで、より安心して暮らせるまちづくりを推進します。
野々市市
今後子どもが通う市立学校の協力や緊急時における関係機関等への連絡体制など、円滑な連携体制の構築を目指します。
ICC、NTT西日本、CPU
実証事業を通して、地域コミュニティと子ども見守りにおけるICT活用の有効性について検討し、野々市市内のみならず他市町へも広く展開していくことで、地域住民がより安心して生活できる環境づくりに貢献いたします。
参考資料
※1:「結ネット」について
地域ICTプラットフォームサービス「結ネット(ゆいねっと)」は、地域組織や各種団体において、平常時は地域等の電子回覧板や⾃治体・事務局・店舗からの情報発信ツールとして利用し、災害時には安否確認システムとして活用できるスマートフォンアプリです。「クラウド型町内会運営システム」、「地域事業者リアルタイム情報発信システム」、「災害時の安否確認システム」の3システムを統合したクラウド型ポータルサービスです。
※2:「goo of things いまここ」について
「goo of thingsいまここ」は、NTTレゾナント株式会社が提供している、子ども見守りIoTサービスです。GPS端末を所持した子どもの居場所を、アプリで把握できます。学校や公園などの子どもが頻繁に訪れる場所に出入りした際や、事故や犯罪が多発する危険エリアへの侵入時に、専用アプリでお知らせします。