野町社会福祉協議会、⻄日本電信電話株式会社 北陸⽀店(以下、NTT西日本)と株式会社シーピーユー(以下、弊社)の三者は、地域コミュニケ―ションツール「結ネット」を活用した高齢者向け⾒守りの実証事業(以下「本実証事業」という。)の実施に関する協定を2021年8月4日に締結いたしました。
1.協定締結に至った背景
昨今の高齢化社会の急速な進展と地域コミュニティの弱体化により、高齢者の社会的孤⽴・孤独死等の問題が深刻化する状況において、これに対する高齢者本人とその家族の不安解消が地域課題となっています。こうした背景を踏まえ、電子回覧板等の機能を有した地域コミュニケーションツールに、通信機能を持つIoT電球を連携させた高齢者⾒守りの仕組みによる地域ぐるみで高齢者を⾒守る環境を構築し、その有効性等評価を⾏うため、⾦沢市の野町地区をモデル地区として本実証事業を実施するに至りました。
▲ 本実証事業のイメージ
2.本実証事業の概要
⾦沢市野町地区在住の高齢者宅(約20世帯)にIoT電球を設置し、通信回線を経由して電球の点灯記録を収集します。収集した電球の点灯記録や、不⾃然な点灯記録にもとづく注意情報をご家族・ご親族への通知のみならず、地域コミュニケーションツールを通じて、地域福祉活動関係者や町会⻑、住居隣人などの地域コミュニティメンバーにも通知を⾏い、地域住⺠が互いに⽀えあう、地域全体での高齢者⾒守りの仕組みを構築します。本仕組みの構築により、迅速かつ適切なタイミングで高齢者宅への訪問や電話連絡が可能となります。本実証事業により、ICTを活用した地域コミュニティと高齢者⾒守りの融合による⾒守り活動の有効性の評価を⾏うとともに更なる課題の抽出を⾏います。
なお、本実証事業では、野町地区において、⾦沢市の助成(地域コミュニティICT活用促進事業)※1を受け、弊社の地域ICTプラットフォームサービス「結ネット」※2を導入し、IoT電球を用いた高齢者向け⾒守りサービス「goo of things でんきゅう」(NTTレゾナント株式会社提供)※3を連携させます。NTT⻄日本は、ICTを活用した⾒守りソリューションのノウハウをもとに、全体企画、管理を⾏っています。
3.今後について
野町社会福祉協議会
本実証事業を通して、地域コミュニティと高齢者⾒守りにおけるICT活用の有効性について検討し、高齢者の⾒守りにおけるICT 活用を加速・拡⼤させることで、より安⼼して暮らせるまちづくりを推進します。
NTT⻄日本、弊社
本実証事業を通して、地域コミュニティと高齢者⾒守りにおけるICT活用の有効性について検討し、⾦沢市内のみならず他市町へも広く展開していくことで、地域住⺠がより安⼼して⽣活できる環境づくりに貢献いたします。
参考資料
※1:⾦沢市 令和3年度 地域コミュニティICT活用促進事業について
地域における情報共有及び発信並びに若者の町会加入を促進し、校下(地区)町会連合会及び町会の活性化を図るため、電子回覧板アプリなどICT を活用した町会等の運営を⽀援します。【⽀援の内容】地域住⺠の情報の共有と発信に使用するアプリの導入費や利用料、校下(地区)町会連合会及び町会のホームページ制作などに要した経費を補助します。
※2:結ネットについて
地域ICTプラットフォームサービス「結ネット(ゆいねっと)」は、地域組織や各種団体において、平常時は地域等の電子回覧板や⾃治体・事務局・店舗からの情報発信ツールとして利用し、災害時には安否確認システムとして活用できるスマートフォンアプリです。「クラウド型町内会運営システム」、「地域事業者リアルタイム情報発信システム」、「災害時の安否確認システム」の3システムを統合したクラウド型ポータルサービスです。
※3:goo of things でんきゅうについて
goo of thingsでんきゅうは、2020年3月からNTTレゾナント株式会社が提供している、高齢者向け⾒守りサービスです。高齢者宅に設置した通信SIM内蔵のIoT電球と、専用アプリをダウンロードした家族のスマートフォンを連携します。電球の点灯記録が家族のスマートフォンに通知されるので、高齢者のプライバシーに配慮しつつ、遠隔からのさりげない⾒守りを実現します。